欠け、割れたスレート屋根の補修方法|原因・DIYのリスクも解説
投稿日:2025年12月21日
スレート屋根は日本のお住まいで広く使用されている屋根材ですが、経年劣化や外的要因により欠けや割れが発生することがあります。
欠け、割れを見つけたら、早めに補修をすることで大きなトラブルを避けることができます。
本記事ではスレート屋根の補修方法について、わかりやすく解説します。
お住まいの屋根がスレート屋根の方は、ぜひ参考になさってください。
スレート屋根が欠ける・割れる原因
そもそも、なぜスレート屋根が欠けたり割れたりしてしまうのか、その原因を知ったうえで対策を取りましょう。
経年劣化
スレート屋根は時間の経過とともに、紫外線や雨風の影響を受けて徐々に劣化していきます。
すると表面の塗膜の下で守られていたスレートの強度が低下し、欠けや割れが起こりやすくなります。
スレートは塗膜で防水性を持たせていますが、その効果を失うと雨水を吸収・乾燥します。
すると膨張・収縮を繰り返すようになり、やがて欠けや割れが起こります。
飛来物の衝撃
台風時に飛んできた枝や石、あるいは落下物などがスレート屋根に当たることで、欠けや割れが生じることがあります。
スレート材は比較的薄く、衝撃に弱い特性があるため、強い衝撃を受けると簡単に破損してしまいます。
踏み割れ
屋根の点検や清掃、アンテナ工事などで屋根に上った際、スレートを踏んで割ってしまうケースも少なくありません。
特に劣化が進んだスレートは非常に脆くなっており、人の体重を支えきれずに割れてしまうことがあります。
専門業者でない方が安易に屋根に上ることは、踏み割れのリスクだけでなく転落事故の危険もあるため、絶対に避けるべきです。
凍害
寒冷地では、スレート材に浸透した水分が凍結と融解を繰り返すことで、内部から破壊されていく「凍害」が発生します。
水は凍ると体積が膨張するため、スレート内部に圧力がかかり、ひび割れや剥離が生じてしまいます。
施工不良
初期施工時の釘打ちが不適切だった場合、その部分から亀裂が入ることがあります。
また、スレート同士の重なり代が不十分だったり、防水処理が不完全だったりすると、早期に劣化が進行する原因となります。
スレート屋根の補修方法
スレート屋根の補修方法は、劣化の程度や範囲によって異なります。ここでは、主な補修方法をご紹介します。
シーリング補修
小さなひび割れや欠けに対して、シーリング材を注入して補修する方法です。
ただし、シーリング材は紫外線や温度変化により劣化するため、定期的なメンテナンスが必要です。
また、広範囲の破損には適していません。
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補修手順 1.破損部分の汚れやホコリを丁寧に除去します 2.プライマー(下地材)を塗布し、接着性を高めます 3.専用のシーリング材を破損部分に充填します 4.ヘラで表面を平らに整え、余分なシーリング材を拭き取ります 5.完全に乾燥させます(通常24時間程度) |
部分補修(差し替え)
欠けや割れが数枚程度の限定的な範囲である場合、その部分だけを新しいスレートに交換する方法です。
この方法は比較的コストを抑えられますが、既存のスレートと新しいスレートの色合いが完全には一致しない可能性があります。
また、周囲のスレートも劣化している場合、新たな破損が発生するリスクがあります。
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補修手順 1.破損したスレートの上にあるスレートを一時的に持ち上げます 2.破損したスレートを固定している釘を抜き取ります 3.破損したスレートを慎重に取り外します 4.同じサイズ・色の新しいスレートを用意します 5.新しいスレートを元の位置に設置し、釘で固定します 6.上のスレートを元に戻し、必要に応じてコーキング処理を行います |
カバー工法(重ね葺き)
既存のスレート屋根を撤去せず、その上から新しい屋根材を重ねて施工する方法です。
ガルバリウム鋼板などの軽量な金属屋根材が使用されることが多いです。
カバー工法はスレート屋根の劣化が広範囲に及んでいる場合の有効な選択肢です。
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施工手順 1.高圧洗浄機で既存屋根に付着した汚れやホコリを洗浄します 2.棟板金や雪止めを撤去します 3.軒先水切り(スターター)やケラバ水切りを取り付け、雨水の排水を整えます 4.ルーフィング(防水シート)を既存屋根の上に隙間無く張ります 5.新しい屋根材を施工します 6.棟板金・貫板を設置し、その上に棟板金を被せてコーキング処理(シーリング)で防水性を高めます |
葺き替え工事
既存のスレート屋根を完全に撤去し、新しい屋根材に交換する方法です。
最もコストがかかりますが、根本的な解決策となります。
また、スレート以外の屋根材(ガルバリウム鋼板、陶器瓦など)を選択することも可能です。
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施工手順 1.既存屋根を撤去し、処分します 2.下地の状態を確認し、必要に応じて野地板の増し張りや交換をします 3.ルーフィング(防水シート)を既存屋根の上に隙間無く張ります 4.新しい屋根材を施工します 5.棟板金・貫板を設置し、その上に棟板金を被せてコーキング処理(シーリング)で防水性を高めます |
DIYで補修するリスク
結論から言うと、スレート屋根の補修をDIYで行うことは推奨できません。その理由は以下の通りです。
安全面のリスク
屋根での作業は高所作業となり、転落事故のリスクが非常に高いです。
毎年、DIYでの屋根作業中の事故が多数報告されています。
専門業者は足場を設置することができ、適切な安全装備と技術を持っているので、事故なく完工することができます。
二次被害の可能性
劣化したスレートは非常に脆く、踏むだけで割れてしまいます。
補修のつもりが、かえって破損箇所を増やしてしまう可能性があります。
技術的に難しい
スレートの差し替えや補修は簡単そうに見えて、実際には高度な技術と経験が必要です。
不適切な施工は雨漏りの原因となり、最終的には建物全体に深刻なダメージを与える可能性があります。
どうしても費用を抑えたい場合でも、ご自身で行うのは屋根の状態を地上から確認する程度にし、実際の調査や補修作業は必ず専門業者に依頼しましょう。
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スレート屋根の欠けや割れは、放置すると雨漏りや建物全体の劣化につながる深刻な問題です。
早期発見・早期対応をすることで修繕費用を抑え、建物の寿命を延ばすことができます。
屋根の不具合を発見したり、新築から10年以上経過している場合は屋根修理を行っている業者に点検をご依頼されることをおすすめします。
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ご相談・調査・お見積りは無料で行っていますので、まずはお気軽にお問合せください。
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