外壁塗装、付帯部塗装はDIYが可能?

投稿日:2022年1月24日  更新日:2022年4月2日

外壁が汚れてきた、塗膜が剥がれている等、劣化症状が表れてDIYをご検討される方は少なくないでしょう。

実際に『外壁塗装 DIY』などで検索すると沢山の情報が出てきます。

DIYをする理由で一番多いのは、費用を抑えられるからでしょう。

では、本当にDIYで費用を抑える事はできるのでしょうか。

 

この記事では、外壁塗装に必要な工程と、DIYのメリット・デメリットを詳しくご紹介します。

 

外壁塗装、付帯部塗装はDIYできる? (3)

 

【外壁塗装の基本的な工程】

外壁塗装は塗料とローラーがあればすぐ始められる、というものではありません。

古くなった外壁にいきなり塗料を塗ると外壁と新しい塗膜の間に汚れなどの不純物がある状態なので、すぐに塗膜が剥がれるでしょう。

また、ひび割れを補修せずに塗装すれば、塗膜の下でひび割れがどんどん広がっていきます。

錆びも同様で、適切な下地処理をしなければ塗膜の下で錆びが広がります。

「こんな症状には要注意」は、こちらのページです。

 

では具体的に外壁塗装ではどのような作業が必要かを以下に記載します。

 

①足場組み立て

塗装工事は高所での作業ですので、足場を設置します。

安定した足場がある事で、安全性が確保され、手元に集中する事ができ、質の高い塗装工事ができます。

また、足場の周りを飛散防止ネットで覆い、近隣へ塗料やゴミなどが飛散するのを防ぎます。

 

②高圧洗浄

強力な水圧で建物に蓄積された汚れ、カビや苔、チョーキング現象の粉などを除去し、下地と新しい塗膜の密着力を高めます。

※チョーキング現象とは・・・塗膜で保護されている場所を触った時、手にチョークの粉のようなものが付着する現象。塗膜の劣化を表す代表的なサインの1つです。

 

③養生

窓ガラスや玄関タイルなど、塗装しない場所にビニールシートやマスキングテープを使って保護します。

きちんと保護されていないと、塗装した時にはみ出てしまい、質の悪い仕上がりになってしまう為、適切に行わなければなりません。

 

④劣化補修

外壁のひび割れを補修したり、外壁の継ぎ目に施してあるコーキングを打ち直すなど、傷んでいる部分を補修します。

どのような部分で、どのような症状かにより、補修方法が異なります。

 

外壁塗装、付帯部塗装はDIYできる? (2)

 

⑤ケレン作業(素地調整)

鉄部の錆びを削ったり、塗料の食いつきが良くなるよう、目荒らし(目粗し)という作業をします。

目荒らし(目粗し)とは、鉄部のようなツルツルしている部材は塗料が付着しにくいので、ナイロンタワシなどで、わざと塗装面に凸凹の傷を付け、塗料が付着しやすくなるようにする作業です。

 

⑥下塗り

仕上げ塗料とは異なる材料の、”下塗り材”というものを外壁に塗布します。

下塗りの目的は、外壁と仕上げ塗料の密着力を高めたり、傷んだ外壁に仕上げ塗料が吸い込まれて色ムラを防ぐ役割、下地の色を隠して仕上げ塗料の発色を良くするなどがあります。

 

⑦中塗り

中塗りと上塗りは、基本的に同じ塗料を使用します。

中塗りは仕上げ塗料の塗装1回目です。

2回以上に分けて塗装をしないと、どんなに熟練の職人でも均一な厚みの塗膜にするのは困難であり、塗膜の厚い所と薄い所ができ、見映えが悪いばかりか耐候性の高い所と弱い所ができてしまいます。

また、塗料には塗料メーカーが定めた仕様(基準塗布量や乾燥時間など)があり、仕様通りに塗装をしなければ塗料の持つ機能(防水性や低汚染性など)を最大限発揮できません。

 

⑧上塗り

仕上げ塗料の塗装2回目です。

最終的に目に触れる塗装なので、細心の注意を払って塗装しなければなりません。

塗りムラや塗り残しが無いよう、よく確認しながら塗装していきます。

 

⑨養生ばらし

③で行っていた養生(マスキングテープやビニールシート)を剥がしていきます。

塗料が半分乾いた状態で剥がすと綺麗に仕上がります。

 

⑩サッシの掃除

どんなに手が痛くなるほどぴったりと養生をしていても、塗料というのは滲んできてしまうものです。

サッシに滲んではみ出てしまった塗料をシンナーでしっかり拭き取ります。

 

以上が大まかな塗装工事の流れです。

1つ1つが重要な作業で、どれも決して省く事はできません。

DIYでこれだけの作業をするとなると、沢山勉強をしなくてはなりません。

手順の勉強だけでなく、材料の選び方、外壁材や劣化状態ごとの適した施工方法の選択なども理解しておかなければ失敗してしまいます。

 

 

【DIYのメリットとデメリット】

外壁塗装、付帯部塗装はDIYできる? (1)

 

具体的に外壁塗装のDIYはどんなメリット・デメリットがあるかを解説します。

 

まずはメリットからです。

・費用を抑える事ができる

外壁塗装を業者に頼むと30坪のお宅で約60~100万円ほどかかります。

DIYで材料や工具などを揃えると、物にもよりますが約50万円ほどでできるかと思います。

 

・好きなタイミングで塗装できる

業者に依頼すると工事のスケジュールを調整しなければなりません。

人気の塗装店では予約待ちになる事もあります。

DIYであればそのような心配はなく、自由に工事の日にちを決める事ができます。

 

続いてデメリットです。

・危険を伴う

高所での作業になるので、落下すると大けがを負うどころか命に関わる恐れもあります。

また、塗料は完全に無臭のものは今のところ無いので、塗料の匂いで体調を崩される事もあります。

 

・適した下地処理が行えない場合がある

知識や経験が少ないと、ひび割れが深い場合や破損が酷い場合、建物の構造に影響を及ぼす可能性があります。

そのような場合はブロの目で見て適切な施工方法を選び、かつ入念な処理が必要です。

また、上記の外壁塗装の工程⑤でご紹介した目荒し(目粗し)は適切に行わなければいたずらに下地を傷めるだけになってしまいます。

 

・失敗する可能性がある

外壁塗装をDIYすると、塗料を買い直したり、どんどん塗って厚みが均一にならずムラになったり、かえって見映えが悪くなったり費用がかかる可能性があります。

DIYで失敗してしまい、その後に業者に依頼すると余計に直す場所が増えている場合があります。

自分で揃えた材料や工具の費用が無駄になってしまったり、何もせず業者に依頼した方が安くなる事があります。

 

いかがでしたでしょうか。

外壁塗装が意外と難しいと言われるのは、それだけ沢山の工程があり、どれも専門的な知識が必要だからです。

 

なお、当社はで調査・お見積りを無料で行っています。

まずはどの場所にどんな工事が必要か、いくらかかるかを見てからDIYにされるかご判断いただくのも良いかと思います。

もちろん、無料調査、見積りをしたからといって当社にご依頼されなくても大丈夫です。

大切なマイホームの為、慎重にご検討いただければと思います。

「屋根・外壁0円診断」については、こちらのページです。

 

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